縄文鍋とは?
縄文鍋の底にあけられた穴からコンロの火が入り石に熱が伝わります。 石の上に葉っぱを敷いて食材を加熱します。
タジン鍋と似ていますが、直火の要素が加わっているところが、異なる点です。地面に穴を掘り小石を敷き詰めて火を起こす焚き火にどこか似ていますね。
身近な葉っぱ一枚に自然を想う
この料理方法は、とてもシンプルです。特に凝った技巧は使いません。葉っぱが、すべてを用意してくれます。使用している「葉っぱ」も特別なものではありません。
葉っぱがシェフ で使う植物はみな、どこにでも自生しているものばかりです。
薬草として使えるものもあれば、香りを楽しめるものもあります。そのまま食べておいしいものも中にはあります。
その個性をうまく組み合わせることができれば、身近な自然が持っている、とても大きな力を活かすことができるのではないかと思います。
特別なものは何も 必要ないのです。料理のベースとなるものは全て自然の中にありますから。私たちがやっているのは、野草の魅力を上手に引き出してあげるということだけ、です。
野草の魅力をもう一度見直して、その力を実感すれば、 視野が違ってきます。
ただ単に、自然に囲まれて気持ちいいなあとか癒されるなあ、だけじゃなくて、「これを使って料理 したらどうなるだろう?」という発想にシフトします。
近所の野草など、今までは気付かなかったさりげない自然が、色々と見えてきます。
ちょうど、カメラを持って街を歩いたときのように、通りすぎていた自然を、改めて発見することができます。
葉っぱがシェフでは、料理だけでなく、こういった感覚も味わっていただけたらと思います。
日常生活とは少し違う「視点」で「新しいフィルター」を通して身近な自然を再発見する楽しさを共有したいと願っています。
野草園から望む「葉っぱがシェフ 」